「朝起きられない…」それは自律神経だけが原因じゃない!東洋医学で見る【内臓疲れ】の原因と対策

毎朝、目覚ましが鳴っても体が鉛のように重い…。
「もっと寝たい」と二度寝して、結局ギリギリで起きる。

このような
「朝起きられない」
「疲労感が抜けない」
といった状態が続くと、「自律神経の乱れ」を疑いがちです。

もちろん自律神経も大きな原因の一つですが、東洋医学ではその奥に隠れた「内臓疲れ(五臓の機能低下)」が根本原因と捉えます。

スクナビコナ鍼灸院奈良学園前に寄せられる「慢性的な疲労」の多くは、特に重要な三つの内臓機能、
「脾(消化)」「腎(生命力)」「肝(代謝)」
のいずれか、または複数が弱っていることが原因であることがほとんどです。

ここでは、朝の不調を引き起こしている「内臓疲れ」の正体と、鍼灸による根本的な対策を解説します。


 

1「起きられない」原因は?東洋医学で見る内臓疲れのサイン

 

東洋医学における「臓」は、西洋医学的な「臓器の形」ではなく、生命活動全体を支える「機能のグループ」を指します。

朝の不調に直結しやすい、三つの内臓の役割とサインを見てみましょう。

 

① 脾(ひ):消化・吸収機能の低下

「脾」は、飲食物から栄養を取り出し、生命エネルギーである「気」と「血」を作り出す、いわば体力の源となる「製造工場」です。

役割 機能が乱れたときのサイン
気と血の生成 食後の強い眠気、日中のだるさ、疲れやすい
消化吸収の管理 胃もたれ、食欲不振、下痢や軟便
水分の代謝 全身のむくみ、特に午前中の顔や手足の腫れ

【起きられない原因】 脾が弱ると、食べても十分に「気=エネルギー」を作れず、体が常にガス欠状態になります。

朝になっても体が満充電されず、動くためのスイッチが入らない状態です。

 

② 腎(じん):生命力のエネルギー不足

「腎」は、生命の根源的なエネルギー(精)を貯蔵し、成長や老化を司る「体の元締め」です。

バッテリーの残量のように、体の底力を管理しています。

役割 機能が乱れたときのサイン
根本エネルギーの貯蔵 慢性的な疲労感、冷え症、集中力の低下
老化のコントロール 早期の白髪・抜け毛、足腰の重だるさ、頻尿
水分の調節 むくみ、または口や喉の乾燥

【起きられない原因】 腎のエネルギーが不足していると、体を活動させるための「底力」がなく、睡眠をとっても疲れが回復しません。

これは、充電器をさしてもバッテリー自体が劣化しているため充電されない状態と同じです。

 

③ 肝(かん):代謝と「気の流れ」の滞り

「肝」は、血液の貯蔵と全身への供給をコントロールし、ストレスに対処する「司令塔」の役割を担います。自律神経の乱れに最も関係が深いのがこの機能です。

役割 機能が乱れたときのサイン
気の巡りの調節 イライラ、憂鬱感、ため息が多い、喉や胸のつかえ
血液の貯蔵と分配 肩こり、目の疲れ、片頭痛
代謝・解毒 代謝の低下(ダイエット効果が出にくい)

【起きられない原因】 肝の働きが滞ると、気の流れがスムーズでなくなり、自律神経が過剰に緊張した状態が続きます。

夜間に体が完全にリラックスできないため、翌朝にスッキリと起きることができません。


 

2.鍼灸・マッサージによる「内臓疲れ」の根本改善法

スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前では、単にだるさを和らげるだけでなく、上記で解説した「脾・腎・肝」の機能を回復させ、「活かす力」を高めることを最優先に行います。

1.鍼灸による内臓機能への直接アプローチ

鍼灸治療の最大の強みは、体の深部にあるツボ(経穴)を通じて、内臓の機能に直接働きかけられる点です。

  • 脾の回復(吸収力アップ):
    • 消化吸収に深く関わるツボ(例:足三里、中脘など)にアプローチし、胃腸の蠕動運動や消化液の分泌をスムーズにします。
    • 改善効果: 食後のだるさや胃もたれを解消し、摂取した栄養からしっかりと「気」を作り出せる体に戻します。
  • 腎の補強(底力チャージ):
    • 生命力を高める背中や足のツボ(例:太渓、腎兪など)に施術し、体全体の「精(エネルギー)」を補給します。
    • 改善効果: 慢性的な疲労感や冷えを解消し、夜間の深い睡眠を促すことで、根本から疲れにくい体を目指します。
  • 肝の調整(代謝・巡り改善):
    • 気の流れを整えるツボ(例:太衝、期門など)を用い、ストレスや緊張で滞った気の巡りを解放します。
    • 改善効果: 自律神経の緊張を緩和し、血液とリンパの流れをスムーズにすることで、朝スッキリと目覚められるように導きます。

調子の悪い女性の写真

2.鍼前の「揉み」で緊張を解くマッサージ

当院では、古典鍼灸の基本である「前揉法(ぜんじゅうほう)」を重視しています。

これは鍼を行う前にしっかりと全身を揉み込み、緊張を解く施術です。

特に「揉み」で首から背中(自律神経の通り道)の緊張感を和らげることで、以下の効果が期待できます。

  • リラックス効果の最大化: 鍼が苦手な方でも安心して受けられるよう、まずは深いリラックス状態を作り出します。
  • 鍼の効果増大: 筋肉が緩んだ状態で鍼を行うことで、より深部の「内臓に関わるツボ」へ正確にアプローチでき、治療効果が高まります。

 

3.【まとめ】朝の不調は体からのサインです

 

高価な美容ドリンクやサプリメントで一時的に補うよりも、鍼灸で「脾・腎・肝」の機能を根本から立て直し、
「栄養を活かし、疲れを排出できる体」
にすることが、活力ある毎日への最短ルートです。

「病院に行ったけど異常なし」と言われた不調や、長引く疲労感にお悩みでしたら、それは体が「根本的な調整が必要だよ」とサインを送っている証拠かもしれません。

当院では、お一人おひとりの体質を見極めた施術で、あなたの「活かす力」を取り戻すお手伝いをさせていただきます。

ご予約お待ちしております。


当院のご案内


院名 スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前
所在地 〒631-0022
奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階
TELL 070-8404-5297
受付時間 10:00〜22:00
休診日 不定休
診療項目 はり/灸/美容鍼
駐車場 有り(1台)
スクナビコナ鍼灸院駐車場イラスト
アクセス 近鉄学園前駅から徒歩10分
院の内観 内観写真はこちら
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