鍼の「痛み」と「響き」の違いについて解説

「響き」ついて|「痛み」ではない不思議な感覚の正体

鍼やマッサージを受けていると、チクッとしたりズキっと感じることがあると思います。

それらは「痛み」として間違いありませんが、その「痛み」とは違う
体の奥に沈み込んでくるようなズーンとくる感覚
を感じたことはないでしょうか?

マッサージを受けたことのある方ならわかるかと思いますが、ちょうど良い場所に指圧が当たった時の
「あぁ!そこそこ!」
という感覚です。

これは、東洋医学で「響き」と言われるもので、
・刺激する場所
・刺激する角度
・刺激する力加減
が全て揃った場合に感じられるものです。

この記事では、その「響き」について少し掘り下げて解説していきたいと思います。

「響き」を狙って出すトリガーポイント施術

この「響き」という感覚、体感した方はご存知だと思いますが、とてもとても気持ち良いですよね?

体の芯が痺れつつ、首を押されているのに指先まで気持ちよく痺れるような感覚。

でもこの「響き」をいつも感じることはなかなか難しい。

偶然が重なった時にたまたま感じられるボーナスタイムのように思っておられないでしょうか?

ノンノン♪

私もこの「響き」がとても好きなので、何とかこの「響き」を狙って出せないだろうか、と様々な練習会に参加したり、勉強会に参加したり等試行錯誤し、会得したのが「トリガーポイント療法」です。

トリガーポイントについて詳しく解説するのは別の記事にまとめておきます。

トリガーポイントのメリット

簡単に説明すると、筋肉のこりの原因となっている小さなポイントを見つけ、そこをピンポイントで刺激する療法です。

マッサージでも鍼でも施術することが可能です。

このトリガーポイント療法のメリットとしては
・とにかく気持ち良い
・即効性がある
・昂った自律神経をかなり落ち着けてくれる
・慢性肩こりや不眠・不安症状には著効がある
といったところでしょうか。

つまり、過緊張の筋肉が原因となっている症状には、相当顕著に結果を示すことができる点です。

自律神経(交感神経)が昂ってくると、体はガチガチに固くなってきます。

これは神経が興奮することによって筋肉が硬く緊張してしまうことによって生じています。

そこに、トリガーポイント療法を加えると、筋肉がビクビクビク!とケイレンしながら弛緩していくのを感じていただけます。
(※この反応をローカルツイッチング応答といいます。)

「ビクビク」は治療が成功しているサイン

ローカルツイッチング応答(LTR)は、筋肉が驚いて弛緩するメカニズムで非常に重要な反応です。

これは単なる痙攣ではなく、
鍼がまさに痛みの原因であるトリガーポイントを捉え、その異常な緊張状態をリセットしている「治療が成功している証拠」
です。

この反応があることで、高い即効性が期待できるのです。

マッサージで「硬いですね!」と言われる人にこそオススメ

マッサージで
「硬いですね〜」
と言われる人は、その硬い筋肉を潰すかのようにグリグリと押されて、痛い思いをしたことはありませんか?

交感神経の昂りによって硬くなった筋肉は、防御体勢をとっています。

攻撃(ストレス)に対して体を守ろうとしているのです。

その防御に対して、さらに強い刺激を与えると、体は
「攻撃されている!さらに防御を固めなくては!」
と反応し、さらに硬く神経を尖らせてしまうのです。

このようなマッサージを受けた後に、体全体がダルくなったり、痛くなったりといった「もみ返し症状」に悩まされたことはないでしょうか?

もみ返しは打撲と同じで、決して好転反応などではありません。

詳しくはYouTubeで解説していますので、ぜひご覧ください。

ではトリガーポイント療法は何が違うのでしょうか?

簡単に説明すると、鎧の隙間を狙って攻撃するようなイメージです。

硬い鎧を攻撃しても意味がありません。

その硬い筋肉の鎧のわずかな隙間を狙って、指や鍼で刺激していくのです。

すると、筋肉は驚いて弛緩するという仕組みです。

肝試しで、後ろから驚かされて腰が抜けるイメージでしょうか。

トリガーポイントには「もみ返しがない」

トリガーポイントマッサージは、筋肉の隙間を狙って、最小限の刺激を加えるものですから、筋肉を潰すようなマッサージで起こる「もみ返し」が生じません。

もみ返しがくる痛いマッサージにこりごりの方にこそ、経験していただきたいと思います。

終わりに

スクナビコナ鍼灸院奈良学園前では、患者さんの体に与える負担は最小限にし、最大の効果を得られる施術をご提供しています。

その目的を追求した結果たどり着いたのが、このトリガーポイント療法です。

トリガーポイント療法の利点は、刺激の強さを調節できる点にもあります。

「あまり強い刺激が好きではない」
という方には、最小限の刺激で効果を引き出すことも可能です。

鍼による「響き」が苦手の方でも、マッサージの響きは非常に心地よいものですので、ぜひご体感いただければと思います。

 



当院のご案内


院名 スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前
所在地 〒631-0022
奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階
TELL 070-8404-5297
受付時間 10:00〜22:00
休診日 不定休
診療項目 はり/灸/美容鍼
駐車場 有り(1台)
スクナビコナ鍼灸院駐車場イラスト
アクセス 近鉄学園前駅から徒歩10分
院の内観 内観写真はこちら
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