治療院やリラクゼーションサロンに行くと
「1ヶ月に1回は来た方がいいですよ。」
「この痛みをとるには一週間に2回はきてください」
と言われ、次回予約を推し進められて渋々…
毎回それが続くのが嫌になって通うのをやめてしまう。
こんか声をよく聞きます。
体の不調は確かにあるが、過剰な通院は必要なのか?次回予約は取らないといけないのか?
このような聞きづらい疑問にお答えします。
「疲れを感じたら行く」がもっとも良い
当たり前かもしれませんが、疲れを感じてから予約するというのが最も良いと思います。
「将来の疲れの度合いなんて予測できないから、次回予約は取りたくない」という方にはこの方法が最も最適です。
ただこの「疲れを感じたら」に少し問題があるのです。
「疲れ」を自覚できない人が増えている
ここ数年特に顕著ですが、自身の「疲れ」を自覚できていない人が増えている様な気がします。
「なんか最近頭が回らないんですよね。」
「気持ちに余裕がなくて、子供に怒鳴ってしまう」
等といった相談を受けますが、これらも「疲労」によるものだと考えられます。
疲労が蓄積し、頭が回らなくなったり、他人に寛容でなくなったりする現象は、主に以下の2つのメカニズムで説明されます。
1. 思考・判断力の低下(「頭が回らなくなる」理由)
頭が回らない、集中力が落ちる、というのは**「脳疲労」**の典型的な症状です。
エネルギーの枯渇と細胞の損傷
脳は他の臓器に比べても常に大量のエネルギー(ATP)を消費しています。
過度な情報処理(スマホ、PCの使い過ぎ)や長時間の活動、睡眠不足などが続くと、脳のエネルギーが不足します。
また、脳を使いすぎると活性酸素が過剰に発生し(酸化ストレス)、これが脳の細胞(特に神経細胞)を傷つけ、正常な機能が妨げられます。
これにより、脳内に疲労物質が蓄積し、集中力や注意力を司る機能が低下するとされています。
前頭前野の機能低下
前頭前野は、思考、計画、判断、集中、問題解決といった、高度な認知機能を担う、人間らしい活動の中枢です。
疲労やストレスが蓄積すると、この前頭前野の機能が低下します。
結果として、効率的に情報を処理したり、複雑な思考を続けることが困難になり、「頭が回らない」「アイデアが浮かばない」といった状態になります。
2.感情・行動制御の低下(「他人に寛容でなくなる」理由)
感情の制御、共感、冷静な判断は、上記の前頭前野の重要な役割の一つです。
感情制御のブレーキの効きにくさ
前頭前野は、衝動的な感情(怒りや苛立ち)を抑制する「ブレーキ」の役割も果たしています。
疲労により前頭前野の機能が低下すると、このブレーキが効きにくくなり、感情をコントロールする余裕がなくなります。
その結果、些細なことでもイライラしやすくなったり、相手の状況を思いやる「心の余裕」が失われ、他人に冷たく、不寛容になってしまうのです。
社会的疲労(Social Fatigue)
対人関係における認知や感情、神経系に過負荷がかかることによる疲労は、「社会的疲労」と呼ばれます。
この状態になると、他人との関わりそのものが消耗につながり、自分を守るための防衛反応として、他人に対して冷たくなったり、攻撃的になったりすることがあります。これは、ストレスで心に余裕がなくなったときの自然な反応です。
次回予約は必ずしも悪ではない。
ケースバイケースで使い分けを!
上記のように、人間は疲れてくると正常な判断ができなくなってきます。
また、現在の現役世代の30〜50代くらいの人は、
「言い訳するな」
「弱音を吐くな」
と育てらた世代でもあるため、自分の弱いところを見せることを「よくないこと」と思う傾向が強いです。
ですから、疲労を感じても
「これくらいの疲れは我慢しよう」
となりがちです。
そして、こういった思考パターンの人は、自分の都合の優先順位を下げがちです。
疲労を感じ治療院やサロンへ行こうかなと考えても
「いや、今日は仕事があるから来週にしよう」
といった様に、どんどん先へ伸ばして、疲労困憊になってうつ症状がでて初めて来院する、というパターンも少なくありません。
こういったパターンに陥りがちの方には、次回予約をして帰ることを勧めています。
次回の予約を「確定した予定」としてしまうことで、自分の体の優先順位を強制的に上げるためです。
次回の通院日を決めてしまうことで、将来疲労で思考が鈍ってきても、予約を取っているので自分の優先順位を繰り下げることができません。
ですから私は、半年に一度うつ状態になってこられる方には、この説明をして次回予約を勧めることがあります。
もちろん強制はしません。強制すると、それもストレスとなって治療効果を半減させてしまうからです。
終わりに
次回予約を勧められた際には、
・どうして次回予約を勧めてくるのか
・本当に必要か
ということを考えて、お決めになられるといいと思います。
治療院としても、定期的に通ってくださる方はありがたいです。
ですが、それだけの理由で勧めているわけではありません。
しっかりと通っている治療院やサロンの方と話し合われて、「信用できるな」と感じればその時は予約をするといいと思います。
スクナビコナ鍼灸院奈良学園前では、無理な次回予約の勧誘は一切行いません。
あなたの疲労の度合いや生活習慣を伺い、本当に必要だと判断した場合のみ、その理由を具体的にお伝えし、ご提案します。
『疲れたら行く』を遠慮なく実行してください。
スクナビコナ鍼灸院奈良学園前では、公式LINEでの相談を随時受け付けております。
他では効きにくかった様なことでも、お返事いたしますので
ぜひお尋ねください。
当院のご案内
| 院名 | スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前 |
| 所在地 | 〒631-0022 奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階 |
| TELL | 070-8404-5297 |
| 受付時間 | 10:00〜22:00 |
| 休診日 | 不定休 |
| 診療項目 | はり/灸/美容鍼 |
| 駐車場 | 有り(1台)![]() ![]() |
| アクセス | 近鉄学園前駅から徒歩10分 |
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