ここ最近、当院への相談として
「呼吸がし辛くなって、冷や汗が出てきます」
「ひどくなるとパニック発作に近い状態になってしまう時がある」
といった内容が増えています。
・呼吸がし辛い
・呼吸が浅く早くなっている
という状態は、経験のない方には想像できないかもしれませんが、経験した者からすると
この世の終わりのような恐怖があります。
この記事ではこの呼吸に関する悩みの解決法についてお話しします。
結論:腹式呼吸を意識する
大切な話なので、結論からお話しすると、
腹式呼吸をする
に尽きます。
腹式呼吸というのは、
お腹を膨らませながら深く空気を吸い込むこと
です。
普段意識せずにしている呼吸は、胸を上下させて行う
胸式呼吸
です。
この呼吸のメリットとしては、無意識で行える点と、浅くリズミカルに行える点です。
しかし、胸式呼吸は、肋間筋と背中、胸、首の筋肉を使って肋骨を上方向へ引き上げる呼吸法になりますので、背中や首周りの筋肉が硬くなっている状態、つまり「肩こり」の状態ではうまく肋骨を上方へ引き上げられなくなってしまうのです。
肋骨が上方向へ開かないと吸い込める空気の量が減り、呼吸が浅くなったと感じてしまい、パニックを起こしてしまうのです。
腹式呼吸の方法
腹式呼吸はカンタンです。
お腹を膨らませながら息を吸い込むだけです。
腹式呼吸は横隔膜を下方へ引き下げることによって、肺を下方へ膨らませて空気を吸い込みます。
胸式呼吸は肋骨というカゴの中で肺を膨らませるので、膨らむ容量にも限界があります。
しかし腹式呼吸は横隔膜を引き下げ、お腹の容量分空気を吸い込めるので深くしっかりと酸素を取り込むことができるのです。
さらに、腹式呼吸は肩こり等の筋肉の硬さの影響を受けませんので、常に安定して深い呼吸を行うことができます。
とパニック症状を起こしてしまう原因の一つに、胸式呼吸の限界、というものがあります。
肺は肋骨の中に収納されていて、肺の動きに連動して膨らんだり縮んだりします。しかし、肺自体の容量は肋骨内の容量よりも大きいため、
「まだ吸える」
と感じるのです。
その「まだ吸える」感覚、つまりまだ肺を膨らませられる分を横隔膜の引き下げによって容量を確保しているのです。
難しく考える必要はない
「腹式呼吸」
で検索すると、
「鼻から吸って口から吐く」
とか
「お腹を膨らませてお腹を凹ませるように吐く」
といった情報が出てきます。
どれも正しいのですが、腹式呼吸を日常に取り込むには情報量が多すぎます。
腹式呼吸は
「お腹を膨らませるように息を吸う」
だけでいいです。
鼻から吸おうが、口から吸おうがどちらでもいいです。
吐き出すときも自然に任せればいいです。
大切なのは、腹式呼吸を日常に自然に取り込むこと
であって、特別な深呼吸などではないということを認識することです。
ヨガをする必要はない
腹式呼吸を調べていくと、不思議と
ヨガ
に行き着きます。
他には瞑想や、プラーナといったスピ色の強いワードが増えてきます。
しかし、これらに影響されてはいけません。
別にヨガやスピを否定するわけではありませんが、今回のパニックを抑える腹式呼吸を習得するのに、ヨガを学ぶ必要はない、ということは忘れないでください。
体や気持ちが弱った時には、救いを求めて色々な情報に惑わされやすくなります。
難しいヨガのポーズや瞑想は、慣れていないと逆に体に力が入ったり、血圧が上がったりしてリラックスから遠ざかってしまうこともあります。
まずは
『ただお腹を膨らませるだけ』
という、最もシンプルな体の機能に集中しましょう。
腹式呼吸については、YouTubeでも解説していますので、ぜひご覧になってください。
当院のご案内
| 院名 | スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前 |
| 所在地 | 〒631-0022 奈良市鶴舞西町2−22FUN2階 |
| TEL | 070-8404-5297 |
| 受付時間 | 10:00〜22:00 |
| 休診日 | 不定休 |
| 診療項目 | はり/灸/美容鍼 |
| 駐車場 | 有り(1台)![]() |
| アクセス | 近鉄学園前駅から徒歩10分 |
| 院の内観 | 内観写真はこちら |
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