スクナビコナ鍼灸院では、慢性的な首肩こりや疲労感の強い患者さんには美容鍼をすることが多いです。
「肩こりと美容鍼って関係あるんですか?」
と聞かれますが、今日はその理由について解説したいと思います。
美容鍼は顔だけでは効果半減?全身も施術する理由
当院の美容鍼は全身施術を終えた後、最後に施します。
それは、表情やお肌がくすむ原因が顔にだけあるというわけではないからです。
肩こり、首こりでも顔色は変わる
例えば、酷い肩こりに悩まされている場合、
・肌が乾燥する
・目が充血する
・目がキツくなる or 無気力になる
・できものができる
等の影響が出てきます。
これは、東洋医学的には首肩こりの不快感でイライラが増し、気が上昇したまま降りられず、顔に溜まった結果だとされています。
なんとなくイメージができますね。
イライラした時に「頭にキタ!」という表現もあるくらいですしね。
首肩こりが酷いかたは、顔が赤っぽかったり黒ずんでいたりすることが多いです。
当院では特に、更年期症状で苦しむ方が多いため、この首肩施術は特に入念に行なっています。
内臓の調子が表情に現れる
ストレス等の不調で神経が乱れると、内臓活動も低下します。
これは、「自律神経が乱れる=交感神経優位が続く」からです。
交感神経とは、後述しますが、人間を興奮させる神経です。
ケンカする時に神経が研ぎ澄まされ、周囲の景色が目に入らなくなった経験はありませんか?
これは目の前の敵に集中して生存率を上げるために交感神経が強力に働いた結果です。
戦闘状態の時に、胃の中のものを消化して吸収している場合ではありませんから、交感神経が昂ると内臓活動は低下します。
その為、自律神経が昂ると便秘になりやすいのです。
内臓の不調を訴えるかたは、顔が青白かったり黄色かったりすることがあります。
全員に当てはまるわけではありませんが、私の経験上顔を見るとなんとなくわかります。
表情の特徴としては、どんよりしていることが多いです。

体調の鏡として顔に現れる
一例を挙げただけですが、表情や顔色からある程度その人の体調や心理状態を想像することができます。
私は昔から人の表情や行動をジッと目で追い続ける変な子供でしたので、この
見て判断する
点は少し鋭いかもしれません。
警察官としての経験も少しは影響しているかもしれませんが。
これは明らかに職業病で、ほとんどの警察官が知らず知らずにやっているはずです。
いつからやり始めたかは全く覚えていません。これは引退した今も無意識でやってしまっています。
結婚当初、妻と買い物をしていて、「通り過ぎる人のことジロジロ見んのやめときや」とよく注意されました。
全く無意識でした。
その為か、警察官は大勢人がいる場所を嫌う人が多いです。多分ジロジロ見すぎて疲れるからだと思います。
顔は心の鏡と言われますが、体調を写す鏡でもありますから、毎日チェックするといいと思いますよ。
自律神経を整えるとは?
よく自律神経を整えましょう!と言われますが、自律神経を整えるとはどういうことでしょうか?
一つずつ解説していきます。
交感神経と副交感神経
○交感神経の作用
交感神経とは、人を興奮させる神経です。
戦闘状態を司るとも言われます。
試合の時や試験の時など、集中して周りの景色が目に入らなかったり、時間の経過を忘れていた、なんてことはないでしょうか?
これは交感神経が優位に働き
・血圧上昇
・集中力上昇
・心拍数上昇
・内臓活動低下
といった作用をもたらした結果です。
つまり、目の前の敵と相対し、生存する確率を上げるための状態を作っているのです。
○副交感神経の作用
交感神経と全く逆の性質を持ちます
・血圧低下
・リラックス
・心拍数低下
・内臓活動活性化
といった、効率よく体を回復させる状態を作り出します。
交感神経が悪くて、副交感神経が良い、というわけではありません。
必要に応じてスムーズに切り替わる状態が「整っている状態」なのです。
「気持ち良い」を体に覚えさせてスイッチを切り替える
しかし、自律神経の調子が悪い人は、この神経のスイッチが切り替わりません。
交感神経優位の状態ばかりが続いてしまうのです。
すると、
・全身血流低下
・疲労感、倦怠感
・集中力低下
・肌の乾燥やくすみ
といった症状が出てきます。
これは、交感神経の「血圧上昇」が関係しています。
交感神経は血圧を上昇させるために血管を補足して、血圧を上げます。ホースを潰すと水の勢いが強くなるのと同じ理由です。
その状態が長く続くと、だんだんと体の抹消部への血流が悪くなり、末端の冷えが始まります。
そこからさらに進むと、全身血流量が減り、
・疲労感、倦怠感
・下痢
・集中力低下
といった症状へと進んでいきます。
ここまで来ると、自力で副交感神経へ切り替えるのが難しくなります。
おそらくこの状態になると、常にイライラしていたり、夜に眠れなかったりといった症状も併発しているはずです。
本来リラックスするはずの夜間にそれができなり、負の連鎖が続いてしまうのです。
そこで大切なのが、鍼やマッサージによる
「気持ち良い!」
という刺激です。
交感神経で昂りまくった体に、指圧を加えることで、脳の先まで痺れるような気持ちよさが全身を駆け巡ると、体は
「気持ち良い!?戦闘は終わったのか?」
と感じ、副交感神経を働かせようとするのです。
この「気持ち良い」という刺激が副交感神経への切り替えに非常に重要で、自律神経治療には不可欠なのです。
交感神経と副交感神経がスムーズに切り替わると気持ち良い!
上記でもお話ししましたが
交感神経→悪
副交感神経→善
ではありません。
必要な時にその都度切り替わることが大切なのです。
副交感神経ばかりが優位になると、これも無気力になり何もやる気が起きないといった状態が生まれ、うつ症状を引き起こします。
必要に応じて全身の機能を最適化してくれる状態は非常に快適で、常に前向きな気持ちになれますよ!
スクナビコナ鍼灸院奈良学園前の施術の特徴
自律神経治療に美容鍼は不可欠
当院の特徴の一つに、「美容鍼を多用する」というのがあります。
これは、顔面フィードバック理論というものに基づいているのですが、
「脳は感情ではなく、表情によって感情を決めている」
という仮説です。
つまり、辛い状態でも笑顔を作っていれば楽しい気持ちになってくるというものです。
お顔に鍼をすれば、顔のイライラ感が取れ、柔和な表情になります。
すると、柔和になった表情を脳が察知し
「この体はリラックスしている。神経を緩めよう」
と働くのです。
すると、全身施術の効果がさらに上がることになります。
それくらい、表情が脳に与える影響は大きいということです。
ですから、当院では美容鍼は特別なものではなく、自律神経治療になくてはならないものと捉えています。
古典新旧の基本「前揉・後揉」を多用する
他に挙げられる点は、「前揉・後揉(ぜんじゅう・こうじゅう)」を多用します。
これは、
鍼を打つ前にしっかりと体を揉んで心身を弛緩させよ。
鍼の後に全身を揉んで効果を定着させよ。
という古典鍼灸の基礎に基づいています。
しっかりと筋肉を揉んで緊張が解ければ、鍼を使わないこともあります。
終わりに
いかがだったでしょうか?
少し話が色々飛んでしまいましたが、なんとなくわかっていただけたでしょうか?
つまり、
・交感神経と副交感神経はスムーズに切り替わるべし
・美容鍼は全身にも効果が及ぶ
・全身がリラックすすれば顔の表情も輝く
・美容鍼は自律神経治療に不可欠
ということを伝えたかったのです。
ではまたお会いしましょう!
当院のご案内
| 院名 | スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前 |
| 所在地 | 〒631-0022 奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階 |
| TELL | 070-8404-5297 |
| 受付時間 | 10:00〜22:00 |
| 休診日 | 不定休 |
| 診療項目 | はり/灸/美容鍼 |
| 駐車場 | 有り(1台)![]() ![]() |
| アクセス | 近鉄学園前駅から徒歩10分 |
| 院の内観 | 内観写真はこちら |
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